
介護の現場は、心も体も忙しく、ネガティブなイメージを抱かれることが少なくありません。特に特別養護老人ホーム(以下、特養)は、24時間体制でケアが必要な入居者を支える職場として「キツイ」「つらい」といった声もよく聞かれます。
ですが、実際に現場で働く人の中には、「毎日が楽しい」「やりがいがある」と語る人たちもいます。大変な環境だからこそ、そこで得られる喜びや人とのつながりが格別だと感じているのです。
介護の仕事を始めようとして、どこの施設にしようと悩むと思います。
検索すれば『特養=大変』と出てきて『どこがいいんだろう?』となります。
確かに大変ですが、大変だからこその『やりがい』『スキルアップ』があります。
本記事では、そんな特養での“楽しい働き方”に焦点を当てて、どんな人が楽しめているのか、どんな工夫で日々を前向きにしているのか、現場の声を交えて紹介していきます。
「特別養護老人ホーム=キツイ」というイメージ、持っていませんか?
介護現場、とくに特養では、24時間体制のケアや多職種連携のプレッシャーなど、確かに大変なことが多いです。
でも実際には、「毎日が充実していて楽しい」「ここで働けてよかった」と話す介護職員もたくさんいます。
実は、特養だからこそ味わえる“やりがい”や“楽しさ”があるんです。
この記事では、現場で楽しく働いている人の共通点や、具体的な工夫・仕組みをご紹介します。「介護職をもっと楽しみたい」「働くモチベーションを上げたい」と思っているあなたに、きっとヒントになるはずです!
特別養護老人ホームには、他の介護施設にはない独自の魅力があります。その代表的なものが「人とのつながりの深さ」です。
特養は長期入所型施設のため、入居者さんとじっくり関係を築いていけるのが特徴。毎日の関わりの中で、表情の変化やちょっとした心の動きに気づけるようになり、「信頼関係」が深まる瞬間にやりがいを感じる人は多いです。
また、職員同士のチームケアが充実しているのも特養の魅力のひとつ。介護職だけでなく看護師、栄養士、リハビリスタッフなど多職種と連携しながら支える現場では、学びも多く、成長のチャンスが豊富です。

特養で何年か勤めればその後のステップアップが立てやすくなるかと思います。
色んな職種の方がいますから。
そして何より、「ありがとう」の言葉や笑顔に直接触れられる機会が多いのも特養ならでは。日々の中に“心があたたかくなる瞬間”がちりばめられているのです。
楽しく働く人に共通する3つのマインド
特養で「楽しく働けている」と感じている人には、いくつかの共通点があります。それは特別なスキルや資格ではなく、日々の仕事への“向き合い方”にあります。
小さな変化や成長に喜びを見つける力
たとえば、入居者さんの笑顔が少し増えた。名前を覚えてもらえた。そんな些細な変化を喜べる感性を持つ人は、毎日の中で自然とやりがいを感じられるようになります。
そして、利用者さんの変化に気付くことが介護職として大切なことでもあります。
メンタルの様子や表情、体調変化、細かなところに意識を向けるようにします。
前向きな視点を大切にしている
どんなに忙しい日でも、「今日はこんな良いことがあったな」とポジティブに振り返る習慣を持っている人は、感情の浮き沈みが少なく、安定して働けます。
人とのコミュニケーションを楽しんでいる
職員や入居者さんとの会話を楽しむ、感謝やねぎらいの言葉を素直に伝える。そんな人は周囲との関係性が良く、自然と良い雰囲気を生み出しています。
以前にチームとの関わり方の記事を書きましたが、前向きな言葉をかけたり気付いた事を伝えることは、ユニットの空気作りに大きく関わっていきます。
認知症対応にも活かせます。チームケアですから前向きな考え方ができる方こそ特養で活躍してほしい。

楽しく働くことは、環境よりも“自分の見方”次第で大きく変わるんです。
楽しさは自分たちで作れる!現場の“ちょっとした工夫”たち
特養の現場では、「どうせなら楽しく働きたい!」という気持ちから、スタッフ主導でいろんな工夫が生まれています。日々の業務にちょっとした楽しみや遊び心を取り入れるだけで、現場の空気がガラッと変わることも。
レクリエーションに“自分らしさ”を加える
例えば、職員の得意なこと(歌・ダンス・手芸・クイズなど)を取り入れたオリジナルレク。入居者さんもスタッフも一緒になって笑い合える時間が、自然と“チームの絆”を強くしてくれます。
季節イベントや行事を自分たちで企画
クリスマス、敬老会、夏祭りなども、スタッフのアイデアで「楽しい」方向に。手作りの飾りつけや仮装などで、毎年の恒例行事が楽しみになる施設も。
感謝を伝え合う“ありがとうノート”の導入
スタッフ間で「今日助けてくれてありがとう」「気づいてくれてうれしかった」などのメッセージを書き合う習慣がある施設も。些細な一言が、働くモチベーションにつながります。
こうした“自分たち発信の工夫”が、日々の仕事に彩りと意味を加えてくれるのです。

長く、そして楽しく働き続けるために必要なこと
介護の仕事は、やりがいがある一方で心身に負担がかかりやすい職業です。だからこそ、「長く楽しく働き続ける」には、ちょっとした意識と習慣がとても大切になります。
オン・オフの切り替えを大事にする
仕事とプライベートの境目があいまいだと、気づかないうちに心がすり減ってしまいます。勤務後はしっかり休む、自分の趣味に没頭する、たっぷり寝る…そんな“オフの質”が働き方の質を決めます。
頑張り過ぎは良くない。疲れた顔を見せても利用者さんに逆に心配されてしまいます。
業務が終わらない、時間に帰れない、そんな問題が出てきたら相談しましょう。
解決しなければ、違う誰かが悩むことになるかもしれません。
チームとの良好な関係を保つ
困った時に「ちょっと助けて」と言える関係性、失敗しても責め合わない雰囲気。そんな“安心感のあるチーム”で働けると、仕事のストレスが激減します。
自分のペースでキャリアを考える
「上を目指さなきゃ」と焦る必要はありません。リーダーになっても、ならなくても、あなたなりのキャリアの形があっていい。年齢や経験に応じて、無理のない成長を目指しましょう。
こんな時代なので、本業が全てではありません。
プライベートに副業したりジム行ったり遊びたい人もいるでしょう。
多様性の時代にあった働き方でいいと思います。
楽しく働き続けるためには、“自分を大切にすること”が一番の近道なのです。
まとめ:特養で「楽しく働く」ことは誰にでもできる!
「特別養護老人ホームは大変」という印象を持つ人も多いかもしれませんが、実際には“楽しく”“やりがいを持って”働いている人がたくさんいます。
その理由は、入居者さんとの深い信頼関係やチームでの協力体制、そしてスタッフ同士の工夫によって「楽しい雰囲気」を作り出しているから。日々の小さな喜びを見つける視点、前向きな心構え、人とのつながりを大切にする姿勢が、充実した働き方を支えています。
介護職として特養で働くことは、単なる仕事以上の価値を見出せる場。この記事が、あなたにとって「もっと楽しく働きたい」と思えるヒントになれば嬉しいです。
